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町指定 命 蓮(みょうれん) 墓
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記事ID:0001089
更新日:2021年1月25日更新
区分 | 町指定/史跡 |
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員数 | 一基 |
所在 | 朝護孫子寺境内 |
所有 | 平群町信貴山2280-1 信貴山朝護孫子寺 |
指定 | 平成 4年 3月25日 |
時代 | 室町時代 |
その他 |
この塚は信貴山を中興した命蓮上人の墓所と伝えられ、塚上には命蓮上人塚の石碑も立てられている。
開山堂の後方、境内の閑静地に所在し、直径5m、高さ1.4mの円墳状をしており、表面には砂利が敷き詰められているようである。
塚の裾には室町期の一石一尊十三仏(山型板碑)を廻らせており、塚上には石室十三仏が設置されている。
塚の周囲には新しい石柵により六角形に囲まれている。
塚上の石室十三仏には銘文はないが、作風から江戸中期の作と考えられており、成福院墓地(現在は成福院境内に移設)にあった県下最古銘の石室十三仏(町指定)を模したものと考えられている。
奥壁の中央に仏の通字である「ア」字を小さく彫り込み、上から左回りに阿?(あしゅく)如来、虚空蔵菩薩、胎蔵界大日如来、右壁が中央に文殊菩薩、右上から時計回りに観音菩薩、不動明王、釈迦如来、地蔵菩薩、左壁は上に阿弥陀如来を配し、右上から薬師如来、普賢菩薩、弥勒菩薩、勢至菩薩を像容で陽刻している。
塚の築造時期は不明であるが、周囲の一石一尊十三仏の存在からみて、室町後期には信貴山中興の祖・命蓮上人の墳墓として整備がなされたのであろう。