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県指定 西宮(にしのみや)古墳

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記事ID:0001085 更新日:2021年1月25日更新

墳丘正面・上部(調査前)写真1
墳丘正面・上部(調査前)

区分 県指定/史跡
員数 1基
所在 平群町西宮543番地他
所有 日本国・平群町
指定 昭和31年 8月 7日
時代 飛鳥時代
その他 中心部分の国有地が
県指定の範囲

墳丘正面・上部(調査前)写真2
墳丘正面・上部(調査中)

 廿日山(はつかやま)丘陵の南側斜面、中段に築造された方墳。一辺約36mあり、二段のテラスを配して三段に築成されている。墳丘の左右と後方の三方に堀割を廻らし、周囲の地形を大きく取り込んだ墓域を有する。
 墳丘は全面に貼石が施され、傾斜部分(35度)は扁平な石を、テラス部分はやや丸みのある石を用いている。墳丘の南側、下段テラス面にあわせて精美な切石の横穴式石室を設け、羨道側石と天井石の前面を墳丘勾配に合わせて加工している。この状況から、石室の開口部を墳丘封土に埋め込むのではなく、扉状の施設によって閉塞し、石室を墳丘外に明示していたことが確認できる。羨道の幅に合わせて前面テラスを0.2m下げて墓道としている。
 石室は基本的に一石で積まれ、玄室は奥壁、側石、天井石がそれぞれ一枚石で積み木のように組まれており、目地には漆喰(しっくい)が詰められている。
 石室の床面には近世に礫石経((れきせききょう)法華経)が敷かれているが、この下には90cm角ぐらいの花崗岩切石を敷きつめているらしい。
 玄門部に竜山石(たつやまいし)製の刳抜式(くりぬきしき)家形石棺身部が盗難を免れて残り、外面上下に帯状の突帯を設けている。羨門部で須恵器坏蓋(つきふた)、高坏片が出土し、7世紀中葉から後半の築造と考えられている。
 平群中央公園の南側に所在し、見学に際しては公園の駐車場、公衆トイレが利用できる。

墳丘後方の張石検出状況(北より)
墳丘後方の張石検出状況(北より)

西宮古墳内部写真