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町指定 揺るぎ地蔵石仏群
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記事ID:0001076
更新日:2021年1月25日更新
区分 | 町指定/彫刻 |
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員数 | 一 括 |
所有 | 平群町鳴川188番地 鳴川山元山上千光寺 |
指定 | 昭和53年 8月11日 |
時代 | 鎌倉~室町時代 |
その他 | 鳴川 地蔵堂 |
揺るぎ地蔵は地蔵堂の本尊で、高さ2.0m、幅68cm、厚さ40cm、仏身154cmの地蔵立像で頭上に幅92cmの笠石を乗せる。高肉彫で円形の頭光があり、右手に錫杖、左手に玉を持ち、左側面に銘文があり「弘安二二(四)年辛巳五月日 願主快尊」とある。
紀年銘から元寇(げんこう)(文永・弘安の役)の二度目(1281)に際して国家的危機を回避するために立てられた尊像と考えられる。その後、造立の意味が忘れられ、信心すると病気などの痛みが揺るぐ(消える)との身近な信仰が生まれ、今日の呼び名となっている。
十三仏板碑は、高さ135cm、幅52cmの船型で、十三仏を半肉に刻む。「六斎人数十五人 逆修 天文二十年辛亥十月吉日講中敬白(1551)」の銘があり、在銘の十三仏では信貴山成福院の石室十三仏に次いで平群谷で二番目に古いものである。生駒山地の十三仏信仰の広がりを示す貴重な遺品である。
五輪塔は、地蔵堂の後方にあり、向塔(こうとう)と考えられるもので、総高187cm、笠幅52cmあり、鎌倉末~南北朝頃の建立と推測されている。