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町指定 石室(せきしつ)十三仏(じゅうさんぶつ)

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記事ID:0001068 更新日:2021年1月25日更新

石室十三仏写真1
石室十三仏

区分 町指定/彫刻
員数 一基
所在 成福院 境内
所有 平群町信貴山2280-1番地
信貴山朝護孫子寺 成福院
指定 平成 4年 3月25日
時代 室町時代
その他 当初は成福院墓地

石室十三仏写真3石室十三仏写真2

信貴山朝護孫子寺仁王門の北東、千体仏の奥にある成福院の寺墓に安置されていた石室(石龕(せきがん))形態の十三仏。防犯的な理由から成福院境内に移されている。板石の上に三枚の板石を立てて組み合わせ、上に唐破風のある屋根を乗せて石室としている。  奥壁の中央に蓮華座上に月輪を刻みその中に「ア字」を薬研堀に陰刻し、十三仏と僧形一体を陽刻する特異な形態の十三仏で、総高98cm、龕(がん)部の高さ92.5cm、幅74.5cm、奥行きが54?ある。
 奥壁中央に月輪内に種子「ア」(通仏をあらわす)を刻み、その周囲右上から時計回りに(12)阿?(あしゅく)如来、(11)金剛界大日如来、(10)阿弥陀如来、(13)虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)を薄肉に陽刻する。右壁には上に(5)地蔵菩薩を、時計回りに右上から(4)普賢菩薩、(7)不動明王、(2)釈迦如来、(3)文殊菩薩を、左壁には(8)観音菩薩を上に、右上から時計回りに(7)薬師如来、(6)弥勒(みろく)菩薩、僧形(命蓮?)、(9)勢至菩薩を陽刻している。(数字は十三仏の忌日の順番である)側石の右側前面に「逆修□□□阿闍梨(あじゃり)」左に「文明十一年己亥七月十二日(1479)」の銘があり、県下最古の在銘十三仏としても貴重な存在である。
 銘文から□□□阿闍梨が自身の逆修のためとされるが、左壁の僧形の姿から信貴山を中興開山した、命蓮上人のために造顕したものとも考えられている。
 命蓮上人への造顕が定着するにつれて刻まれている阿闍梨名がじゃまになり、後に削られたようである。(左壁左下の僧形は後頭部に三角状の襟を立てた僧服を着し、左手に数珠、右手に扇子を持った、後世命蓮像とされた姿である。)