本文
金銅鉢
↑金銅鉢銘文(部分)
霊宝館に展示されている金銅鉢。鐫(せん)銘に「聖徳君奉施入金御鉢一口 施主前上総講師寛運 延長七年歳次己丑」とあり、平安中期の延長七年(929)に、前上総講師寛運によって施入されたことが知られる。本品よりも製作時期を遡る作例は正倉院に伝わっているが、いずれにしても年紀がある点が貴重である。