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町行政への提言

- 未来に輝きあるまちづくりを目指して -

は じ め に
平成17年7月22日に平群町より委嘱を受けてスタートした行政育成委員会も早や14ヶ月を経過し、この間、町行政各部門との協議を計15回、40時間に及ぶ審議を5名の委員全員参加のもと真剣に行ってきました。
主だった部門との協議が終わったことを受け、委員会としてその内容を町行政への提言書として部門毎にまとめました。
協議全般を通じて特徴的に感じたことは、次の3点でありました。
① 行政組織が硬直化(いわゆる縦割化)していないか。
② 地域住民とも協働した町総体としてのまちづくりプランの策定が必要ではないか。
③ 行政総体として、税收を中心とした財政面の向上(収入増)に更に一層の智恵と行動が必要ではないか。
これら課題の他、町行政には多くの課題が山積していることが協議を通じて明らかになり、こうした課題を踏まえて本書の中で個々に提言としてまとめてみました。
委員会の協議目的は、行政側より問題点を提起していただき、委員会側(民間人及び行政経験者)とその内容について忌憚のない意見交換をする場であり、その協議内容については、行政側が取捨選択をするものであって、委員会より強制するものではありません。いうまでもなく、「公」と「民」との相違点は明白であり、「公」にあっては税收が財源であり、住民サービスをその根幹としており、その一方「民」にあっては利潤が財源であり、利益追求を根幹としています。委員会としては、その点をしっかり認識しながら、如何にして平群町を行政施策によって、より良い町にしていくかについて多様な視点から意見交換してまいりました。
なお、委員会の協議については、本提言書のまとめを一つの区切りとさせていただき、今後当面は、町からの個別課題の要請に随時応えていければと考えています。町におかれては、本提言を今後の行政執行にお役立ていただき、町政発展の一助になればと願っています。
最後に、行政育成委員の皆様には、公私とも大変お忙しい中にもかかわらず、真剣にご討議いただき、多くの建設的意見を賜ったことにお礼申し上げます。そして同時に、若者や高齢者の皆さんが住み良い活力ある平群のまちづくりを推進されようとしている町長をはじめ職員皆様の今後のより一層のご活躍をご祈念申し上げ、はじめのことばとさせていただきます。
平成18年 10月
平群町行政育成委員会 委員長 野 上  威 志

平群町行政育成委員会委員名簿 (敬称略)
氏 名 役 職 出 身 住  所
野上 威志 委員長 民間委員 平群町竜田川3丁目11番16号
矢野 治 副委員長 民間委員 平群町椿台3丁目9番19号
西浦 重明 委員 行政経験者 河合町池部1丁目14番27号
森本 昭紀 委員 行政経験者 平群町緑ヶ丘5丁目12番36号
大西 晃 委員 税理士 生駒市北新町16番地の47
 
行政育成委員会会議経過
区 分 開 催 日 審議時間 会 議 の 概 要
第1回委員会 H17. 8.12 3H10m 委員及び行政職員の紹介。委員会会議の方針確認。
第2回委員会 H17. 9. 7 2H40m 総務部関連の審議。(行革大綱・町財政・組織体制)
第3回委員会 H17.10. 5 2H40m 総務部関連の審議。(行革大綱・町財政・組織体制)
委員会視察研修 H17.10.28 - 天理市都市計画道路3・5・40布留二階堂線
第4回委員会 H17.11. 9 3H05m 総務部関連の審議。(行革大綱・人材育成・組織体制)
第5回委員会 H17.12.19 3H 総務部関連の審議及び総括。(行革大綱・人材育成・組織体制・電子自治体)
第6回委員会 H18. 1.18 2H35m 事業部関連の審議。(事業部全般の現状と課題及びマスタープラン策定)
第7回委員会 H18. 2. 9 1H50m 事業部関連の審議。(マスタープラン策定)
第8回委員会 H18. 2.21 2H30m 事業部関連の審議。(平群駅周辺整備事業)
第9回委員会 H18. 3.22 2H30m 事業部関連の審議。(人口フレームと税收増の事業部対策)
第10回委員会 H18. 4.13 2H45m 教育行政関連の審議。(教委全般の現状と課題)
第11回委員会 H18. 5. 9 2H30m 教育行政関連の審議。(統廃合問題・教育行政の将来ビジョン)
第12回委員会 H18. 6. 8 2H30m 教育行政関連の審議。(教育行政の将来ビジョン)
第13回委員会 H18. 7. 6 2H40m 住民部関連の審議。(ごみ処理問題)
第14回委員会 H18. 7.26 3H05m 住民部関連の審議。(し尿処理問題)
第15回委員会 H18. 8.17 2H10m 福祉部関連の審議。(福祉行政全般)

総 務 部 関 連
1.行政組織の再構築に関し行政組織を内向き中心の考え方になっていないか、もう少し外向きな攻撃型行政が行える組織づくりが必要。
2.職員の危機意識に関するアンケート結果によると、一定の危機意識はもっていることは窺えるが、こうした意識を今後、是非、行動に表していくこと。
3.町財政難が組織全体を消極的にさせ、行政を沈滞させるという悪循環の払拭と、攻めの行政が必要であり、町長直轄の組織を創設し、活力あるまちづくりを積極的に進めることが必要。
4.全庁の横断的連携を図れる総合調整的な部門の新設が必要。
5.三位一体改革等、急速な行政変化に、即応できる体制と意識改革が必要。
6.国道バイパスの活用についても早急に前向きな具体的検討が必要。
7.都市計画の線引き検討について、上記の町長直轄組織の活用と積極関与を行う体制づくりが必要。
8.平群町が持っている財産(人・文化・歴史・環境等)の発掘と活用が必要。
9.まちづくりを進めるには、住民への説明責任が必要。
10.職員提案制度の定着と、合わせて結果の検証と実行が必要。
11.職員研修(自己啓発型・派遣型・自主研修型等の工夫を加え)を積極的に推進し、職員の能力開発や資質の向上を図り、まちづくりに活かすこと。
12 人事評価をするなら今がチャンス。昇任昇格試験を確実に実施していき、
そのための動機付けとしての事前研修も行い人材育成を図ること。
13.職員表彰制度(住民も対象に加えた)の導入を検討すること。
14.ボランティアの育成と活用で住民との協働による行政推進を図ること。
15.監査機能の充実と情報公開制度の拡充を図ること。
16.事務事業点検評価の中で時代や住民ニーズの薄い事業は大胆に切る決断が必要。
17.社会現象(年少者犯罪等)や緊急時に適切な対応のできる体制づくりが必要。
18.町組織の見直しや人員削減計画を進めること。
19.人員削減は、安易に進めず、長期的ビジョンにたって進めることが必要。
20.電子自治体化の推進を図ること。
21.町の情報発信やPR強化のため、広報やホームページの充実に留まらず、メールマガジン等の発行にも積極的に取り組むこと。
22.行政全般的に構造改革特区の積極的活用の検討をしてみること。

住 民 部 関 連
1.受益者負担の観点に立つと、ごみ処理の有料化も必要。
2.焼却灰処理に係るプラント整備事業計画については、慎重な事業計画に基づき住民への説明責任ができるものとして事業化すること。
3.生ごみ処理機の普及については、PR活動の強化や自治会の協力を積極的に求めてみること。
4.ごみ処理事業については、直営でなければならないのか基本的議論をし、民間委託できるところから積極的に委託していくことを考えること。
5.し尿処理における合特法(※1)と海洋投棄禁止との関連性について、また、公共下水道整備の遅れがし尿の処理量の減少を妨げ、結果として海洋投棄依存に伴う処理費用の増大につながっていることに関しては、町の組織としての横断的連携が必要。
6.今後予想されるし尿処理費用の増に見合う費用をプラント建設に向けるという考え方もできる。
  また現処理方式とプラント整備とのコストバランスを慎重に検討すること。
7.来年から大幅にアップが予想されるし尿処理費対策として、当面は現行の陸送方法をとることがやむを得ないとしても、抜本的な処理方法についての早急な方針決定を行い、そのための実務を急ぐことが必要。
8.合特法の問題については業務委託の拡大で業務補償を考えていくこと。
9.公共下水道の供用と今後のし尿処理量の推移を出来るだけ正確かつ計画的に見通しを立てること。
10.基本的には、自分の町の廃棄物は自分のところで責任もって処理するという自覚が必要。
11.現行の利用者(受益者)負担についての考え方についても見直しの時期にきている。

※1 正式名称を「下水道の整備等に伴う一般廃棄物処理業等の合理化に関する特別措置法」といい、下水道の整備に伴い、事業の廃止・転換等を余儀なくされるし尿汲み取り業者等に対し、著しい影響を緩和して、業務の安定を保持して非効率となるし尿汲み取り等の適切な処理の確保を図るため、昭和50年に議員立法により制定された法律。

福 祉 部 関 連
1.福祉施策の改革に際しては、単に傷みが伴うもののみに傾注するのでなく、住民ニーズに応じたユニークな施策の検討が必要。
2.若年層が魅力を感じる施策を考えないと平群に未来はない。そのためには行政全体としての総合戦略をたてて推進することが必要。
3.婦人グループによる住民パワーで結婚しない若者に「見合い」の機会を提供している取り組みも参考にして少子化施策を検討すること。
4.福祉施策の取捨選択については、行政としての考え方を明確にしたうえで住民に説明し、その上で議会にも問うていくという姿勢が必要。
5.施策の重点を「高齢者福祉」と「児童福祉」のいずれに置くかの選択により、どのように行政バランスをとるのか方針固めをしておくこと。
6.高齢者福祉対策では、いかに健康を保持してもらうかに施策のポイントをシフトすることが必要。

事 業 部 関 連
1.民間活用の導入による町活性化のための施策を推進すること。
2.人口増の為の計画を具体化すること。
3.人口増・税收増対策については、全庁的に部門調整ができる組織づくりが必要。
4.都市計画マスタープランの策定は、まちづくりの重要性を認識し、「都市計画マスタープラン策定委員会」で調整を行い、町としてのまちづくり方針を明確にし、積極的に住民説明に努めること。
住民参画に当たっては、全体の方向性に注意を払いつつ進めることが必要。
そして、10年・20年先を見据えた将来像につなげねばならない線引きの見直しの時期をチャンスととらえ、計画作りをコンサル任せとせず、町の独自性を強力に推進していくこと。プランの具体案として、従来の低層住宅施策から若年層の受け入れに力点をおいた方向への転換(若年層が経済的に手の届く住宅施策として)も検討してみること。
5.JRと近鉄による大都市へのアクセスに2つの選択肢があることを大きなプラス要素として認識したマスタープランの策定が必要。
6.まちづくりの活性化には、道路網の整備が必要。
7.国道168号バイパス周辺土地の有効活用を検討することが必要。
8.企業(工業団地系)誘致活動を積極的に図ること。
9.既存産業と新規産業の共生で雇用の促進を図ること。
10.駅前開発事業では人口増対策を念頭におき、ターゲットを絞り込んだマンション建設等、とりわけ若年層の流入を意図したまちづくりを進めること。
そのための具体策として、商業施設の積極的受け入れや託児所の充実化等(ただし、短絡的に職員増に結び付けないよう)の検討を行うこと。
同時に信頼のおけるデベロッパーと共同で近鉄の複線化等、鉄道利用の利便性向上に努めること。
11.都市型農業の振興のために、専業農家の育成と農業関連の新産業との共生を図ることを検討してみること12.観光関連会社への積極的なアプローチも行いながら観光部門を地場産業の育成も合わせて積極的に推進すること。
13.期間設定(例えば都市計画マスタープラン策定期間)をしてでも、まちづくりを考える部門の創設が必要。
14.平群町第4次総合計画についても、固定観念にならず時代にマッチしたものに見直しも含めて大胆な切り込みの検討が必要。

教 育 委 員 会 関 連
1.統廃合の問題については、学校の適正規模を含め、子どもの教育という視点を最重点とし、慎重に検討することが必要。
2.町の現状や近未来の予測も含め、本委員会の結論としては、統廃合が必要と判断している。
そのためにも、早急に検討会議(学校規模適正委員会等)を立ち上げ、検討を進めること。
事務局は、そのための素案づくりを急ぐこと。
3.事業部サイドで進める駅前開発事業における少子化対策と、教育委員会サイドで進める学校の統廃合問題を、まちづくりの全体計画の中で関連させながら効果的に進めること。
4.イベントを中心とする各種教育委員会事業では、受益者負担の拡充に向けた検討も考えてみること。
5.観光行政の積極化へ、教育委員会がどう関与できるのかを検討してみること。
6.将来ビジョンとして、専門学校の誘致や、統廃合の現実化と合わせ、PFI等の活用も研究しながら大胆な複合施設の新設等についても検討が必要。
7.学校の安全管理についての点検強化を行うこと。
8.空教室の別用途による利用の検討を行うこと。
9.学校統廃合問題や少子化対策等の検討に当たっては、通学方法を重点課題と考えて取り組むこと。
10.名実ともに特色ある、より充実した教育行政の実践が必要。